■ ほりたんの情報教育事件簿         堀田龍也  



ほりたんの情報教育事件簿(その9)
                      KayooMag#008(2000/05/02)掲載


   ちょっと前までは,情報教育の研究をしているといえばあの学校というよう に,有名な実践校が決まっていた感じでした。最近では情報教育も普及してい るため,名前を聞いたことがない学校でもいい実践に出くわすときがあり,う れしくなります。

 先日もこんなことがありました。

 研究主任曰く,「堀田先生,本校では,情報教育はコンピュータを使えばい いというものではないと思って研究を進めてきました」とのこと。

 なかなかいいじゃないの,と思いつつ,その先を聞くと,さらに研究主任は 続けてくれました。
「だから,コンピュータを使わないで情報教育を進めています。」
 むむ,ちょっとイヤな予感。
「情報教育って,情報を扱う教育でしょ。これまでの授業でも情報を扱ってい るので,すべての授業が情報教育なんですよ,堀田先生。だからうちの学校で は,日頃と同じことをやっていればいいということで,研究と言ってもストレスがないんです。はっはっは。ぼくなんて,インターネットなんてまったく信用していませんからねぇ。小学生は体験が大事なんですよ,堀田先生。大学の 先生もちゃんと勉強してほしいなぁ。はーっはっはっはー。」

 あんたが勉強しろっつーの。

 読者のみなさんの学校でも情報教育への取り組みを少しずつ進めていると思 いますが,せめて「情報活用の実践力」の定義文ぐらいは熟読してね。
 


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