英国(The United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)は,
その英語名称からもわかるように,イングランド,スコットランド,ウェール ズ,北アイルランドの大きく4つの個性を持った「国」(英国の人たちは「co
untry」という単語を使っています)が連合で王国を形成しています。そのため ,教育制度は4つの「国」ごとに少しずつ異なっています。
連合王国の政府には,日本の文部省にあたる教育雇用省(DfEE)があり,こ こがナショナル・カリキュラムを出しています。前回もお伝えしたように,現
在もすでに「情報」という教科があり,小学校低学年から高校まで必修となっ ていますが,2000年8月からはナショナル・カリキュラムが改訂され(ht
tp://www.nc.uk.net/),「情報コミュニケーション」(Information and Com municationTechnology)という名称となります。
これに向けて,教員研修に拍車がかかっています。いろんな学校の先生に, 「あなたはどうやってICTを学びましたか」と聞いてみていますが,ほとん
どの答えは,「自分で学びました」です。「教員研修はありますか」とも聞い ていますが,概ね「ありますが・・・でも,ほんの少しです。一斉ではありま
せん。」という回答になります。
ちょうど北アイルランドの Ballyclare Secondary School の視察に行った際 に,情報教育の教員研修について話を聞くことができました。この研修は,コ
ンピュータ操作に慣れるというスキルレベルの研修ですが,次のような手順で 行なっているそうです。